2024年7月18日Blog

ウーブン・バイ・トヨタ 、 「ISO C++ 標準化委員会」を支援

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2024年3月、ウーブン・バイ・トヨタは日本の「情報技術標準化委員会」と共同で「ISO C++標準化委員会」を開催しました。このイベントには世界中から 200 人を超える C++ の専門家が集まり、世界で最も広く使用されているプログラミング言語の 1 つである C++ の今後の発展について議論しました。

C++はその性能と柔軟性で知られる汎用プログラミング言語であり、自動車用ソフトウェア開発を含むさまざまな業界で重要なツールとなっています。「ISO C++標準化委員会」は、C++言語の進化を監督する役割を担い、3年ごとにC++言語の公式標準を発行しています。そこでは、構文、セマンティクス(意味論)、コア・ライブラリなど、C++の正式な定義を定めており、とりわけベスト・プラクティスを推進するものとなっております。

トヨタグループを代表して、ウーブン・バイ・トヨタ は C++ コミュニティとの関わりを深め、自動車開発者のニーズを取り入れながら言語を進化させることを目指しました。

「私たちが作り出しているのは、活発な対話です」と、ウーブン・バイ・トヨタ のエンジニアであり、標準委員会の言語進化ワーキンググループの責任者を務めた ジェイ・エフ・バスティエンは話しています。「C++ という言語は、品質と一貫性の面でまだ不十分な点がまだありますが、これらは偶然にもトヨタが得意とする分野なのです。また、C++ 標準化委員会を通じて、これらの分野におけるトヨタの専門知識を共有し、プログラミング言語の人間工学、組み込みの安全性、セキュリティの向上に貢献することができます。これらは、自動車業界だけでなく、安全性が重要となるシステムにおいて、重要項目として、とても需要が高いです。」

ウーブン・バイ・トヨタ の Chief Technology Officer(CTO)であるジョン・アブスマイヤー は、次のように述べています。「ウーブン・バイ・トヨタで築き上げてきたチームを誇りに思います。このチームはトヨタの活気あるエンジニアリング・コミュニティを代表するものだと考えています。日本や世界のソフトウェア・コミュニティとのつながりを構築することで、協業を促進し、イノベーションを推進していきます。特に品質、安全性、拡張性の問題を中心に、私たちが行っている最先端の取り組みに関心を持ってもらうことに大きな価値があると考えています。」

この会議の開催は、トヨタのモビリティ カンパニーへの変革を支援するため、ソフトウェア・コミュニティとの関わりを深めるウーブン・バイ・トヨタの幅広い取り組みの一環です。

トヨタのデジタルソフト開発センター村田賢一フェローは、「トヨタは、モビリティの未来において、ハードウェアとともにソフトウェアが果たす重要な役割を認識しています。そして、ソフトウェア・ コミュニティと関わることで、私たちはアイデアを交換し、新たな機会を模索し、トヨタのモビリティの未来像に貢献できる新たなソリューションで協業することができます。」と話しています。

この会議には、世界トップクラスの C++ の専門家 140 名が現地に集い、さらに 21カ国 を代表する 70 名の専門家がリモートで出席しました。この会議では、C++言語の公式ISO規格であるISO/IEC 14882(C++ 26)の今後のリリースに向けた大きな進展がありました。

また、ウーブン・バイ・トヨタのオフィスでミートアップが開催され、日本のC++コミュニティメンバーを含む200人近くの参加者が集まりました。録画は Woven byToyotaの YouTubeチャンネルからご覧いただけます。

 C++ミートアップはこれまでに複数回実施しています。今後のミートアップへの参加を希望、あるいは「国際C++標準化委員会」やウーブン・バイ・トヨタの取り組みについて詳しく知りたい方は、cpp@woven.toyota までご連絡ください。