トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、ウーブン・バイ・トヨタ株式会社(以下、WbyT)をはじめ、トヨタグループやトヨタの関連会社と社外の企業との連携を一層促進し、モビリティカンパニーへの変革をさらに加速するため、戦略投資枠1,000億円の新しい戦略投資子会社「トヨタ・インベンション・パートナーズ株式会社」(以下、TIP)を設立しました。また、グロース・ステージのスタートアップ企業に投資を行うトヨタのコーポレートベンチャーキャピタルであるウーブン・キャピタルは、2021年開始の1号ファンドと同様8億ドル(約1,200億円)規模の2号ファンド「Woven Capital Fund II」(以下、WC2号ファンド)を設立しました。
トヨタの戦略投資子会社として設立するTIPは、一定の運用期間のあるファンドとは異なり、「次の道を発明」していく志を持った国内のアーリーステージのスタートアップや企業、発明家の方々との事業連携に重点を置いた出資を長期的な目線で行い、新たな価値を継続的に創造していくことで「幸せの量産」に寄与していきます。また、出資にとどまらず、出資先企業の皆様にトヨタの人財やモノづくりの知見など幅広い資産を活用いただき、トヨタとの「掛け算」による長期的な協業体制の構築も目指していきます。Toyota Woven Cityに参画する国内のアーリーステージのInventors(インベンターズ/発明家)も含め、まだ創業から日が浅い企業からすでに事業が成熟した企業まで、TIPはビジョンを共有する企業の皆様と一緒にモビリティの創造を推進してまいります。
WC2号ファンドは、モビリティや、AI(人工知能)、自動化、気候テック(気候変動対策に焦点を当てたテクノロジー)、エネルギー、サステナビリティ等の分野において、事業拡大期にあるグロースステージのスタートアップを対象に20〜25件超の新規投資を行っていく予定です。ウーブン・キャピタルは2021年以降、グローバルの投資プロフェッショナルが中心となり、18社の企業に投資し、グローバル・ベンチャーの育成とトヨタグループ内での協業創出に注力してきました。こうした協業を一層促進していくため、2025年7月1日に、これまでWbyTにあった出資体制をトヨタからの100%直接出資へ移行しました。
TIPの代表取締役CEOには、トヨタの執行役員 Chief Financial Offierであり、WbyTの取締役CFOを務める近 健太が就任しました。近 健太は次のように述べています。 「モビリティがこれからも人々を笑顔にし、社会から必要とされるよう、トヨタグループは、グループビジョン『次の道を発明しよう』を掲げ、トヨタグループの原点である『発明(Invention)』に力を注いでいます。モビリティの変革には、トヨタグループを超えて、トヨタにはない新事業や技術を持つ外部企業との連携が必要となり、その一つの手段として『投資(出資)を通じたパートナーシップ』が非常に重要になると考えています。また、何よりも大切にしているのは、想いを共にする企業の皆さんと一緒に汗をかく仲間として、未来の発明に挑戦していくことです。トヨタの戦略投資を担ってきた、トヨタベンチャーズやウーブン・キャピタルに加えてTIPを設立することにより、3社それぞれの強みを活かしながら、より多くの皆様との連携をより一層促進してまいります。」
また、ウーブン・キャピタルのマネージング・ディレクターであるジョージ・ケラマンは以下のように話しています。 「WC2号ファンドの設立は、モビリティの未来と新たな可能性を切り拓くグローバルなイノベーターを支援するという私たちのミッションにおいて、重要な節目となります。イノベーションが加速し、ヒト、モノ、情報、エネルギーの移動手段が画期的な技術によって進化する中、トヨタのモノづくりの知見や人財、グローバルなネットワークといった強みは、こうした技術革新を世界に広め、人々の暮らしをより豊かにしていきます。」
今回設立されたTIPは、トヨタベンチャーズやウーブン・キャピタルと相互の強みや経験、ノウハウを活かして共有しながら、トヨタに必要な戦略投資を促進するべく連携してまいります。
以上
トヨタ・インベンション・パートナーズ株式会社 基本情報
会社名 | トヨタ・インベンション・パートナーズ株式会社 |
事業開始日 | 2025年10月1日 |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋室町三丁目2番1号 日本橋室町三井タワー |
代表取締役CEO | 近 健太 |
投資枠 | 1,000 億円 |
ウェブサイト |
参考情報
トヨタの戦略投資機能
会社名 | トヨタ・インベンション・パートナーズ株式会社 | ウーブン・キャピタル | トヨタベンチャーズ |
設立年 | 2025年 | 2021年 | 2017年 |
本社所在地 | 東京都中央区 | 東京都中央区 | 米国カリフォルニア州 |
代表者
| 近 健太 (代表取締役CEO) | ジョージ・ケラマン (マネージング・ディレクター) | ジム・アドラー (創業者兼ゼネラルパートナー) |
主な投資 | トヨタの戦略・事業上のシナジーがあると見込まれる企業への投資 (Toyota Woven Cityでの活躍が見込まれるスタートアップや企業を含む) | トヨタのモノづくりの知見や人財、グローバルなネットワーク等のプラットフォームを活用して未来のモビリティを創出するグロースステージのスタートアップ投資
| AI、宇宙、素材、水素、再生可能エネルギーなどのフロンティア技術や気候ソリューションにおいてイノベーションを先導しているアーリーステージのスタートアップへの投資 |
投資期間 | 事業連携期間による (特段の期限なし) | 10年 (ファンド期間) | 10-15年 (ファンド期間) |
ウーブン・バイ・トヨタについて:
ウーブン・バイ・トヨタは、トヨタグループの一員として、人を想うイノベーションを生み出し、モビリティの変革に挑戦しています。人、モノ、情報、エネルギーの移動を進化させ、モビリティの常識に挑み続けることで、人の可能性が拡がる世界を創造します。自動運転・先進運転支援技術やソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene(アリーン)」、モビリティのためのテストコース「Toyota Woven City(トヨタ・ウーブン・シティ)」を通じて、安全でよりつながる社会の実現と幸せの量産をお届けし、移動の未来を紡いでいきます。
ウーブン・キャピタルについて:
ウーブン・キャピタルは、グロースステージのスタートアップに投資を行うトヨタのコーポレートベンチャーキャピタルであり、ヒト、モノ、情報、エネルギーの移動手段を変革する「モビリティの未来」の実現に向けて取り組んでいます。2021年の設立以来、ウーブン・キャピタルはスタートアップを対象に総額16億ドルの投資を実施しており、モビリティや先端技術を支える新たなアプローチの創出、産業バリューチェーンの革新、脱炭素・循環型社会の加速化を支援しています。詳細につきましては、woven.vc.をご覧ください。